かつてなく厳しい試験になりそうな診断士2次試験
コロナ禍の中、もともと東京オリンピックが予定されていたこともあって繰り上げされた今年の2次試験ですが、予定通り10月25日に行われます。1次試験の合格者は5,005人(診断士協会発表)、合格率は驚きの42.5%でした。私の知る範囲では40%台というのは聞いたことがない数字です。昨年30%を超えた時も驚きましたが、その時以上ですね。社会情勢的に厳しい中、資格取得に向けて勉強されている方には敬意を表します。
しかし、診断士試験の本番は2次試験。1次試験は通っても2次試験に何度も落ちてきた方を見てきました。今年は5,005人+昨年落ちた方を含めると8,000人以上の受験資格を有する人がいるかと思われます。ただし、例外措置(自粛)で来年受験する方も数多くいらっしゃると思いますので、7,000人を切るくらいの受験者数と推測します。そして、毎年1,000人前後の合格者ということを考えると、20%を切るどころか、15%前後となる可能性があり、相当厳しい戦いになりそうです。
2次試験前にやるべきこととは
さて、半月以上1次試験が早まったことにより、各予備校の2次公開模試も早まっています。私が通っていたTACでは(新型コロナウイルスの影響により)会場受験がなくなりました。2次試験は緊張感を保ったままでタイムキーピングを行うことは必須となりますが、初受験の方はそれができないまま当日を迎えることになります。
余談ですが、会場によっては休み時間中のトイレがものすごく混みます。さらにソーシャルディスタンスを保つとなると、、、このあたりは運営側の配慮に期待したいところです。
さて、どうすればいいか?ということについて書く前に、私の2年間の2次試験の結果を記しておきます。
2015年2次試験 | 総計:226点 |
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事例Ⅰ | 40点 |
事例Ⅱ | 67点 |
事例Ⅲ | 58点 |
事例Ⅳ | 61点 |
2016年2次試験 | 総計:243点 |
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事例Ⅰ | 61点 |
事例Ⅱ | 53点 |
事例Ⅲ | 61点 |
事例Ⅳ | 68点 |
また別の機会に2016年の再現答案は書きますが、以下のことが言えるかと思います。
- どの科目も70点は簡単には取れない。60点台後半取れれば御の字
- なので、50点を切る科目があると非常に苦しいです。周りを見ても、AAAAで通った人は少なく、A3つでB1つというパターンが多かったです。
- (自分が243点のギリギリ合格だったから、というわけではなく)最後は1点勝負。どの科目も執念深く最後まであきらめない気持ちが大事。
1次試験もそうでしたが、2次試験になると「不得意科目」はあってはならないです。特に事例Ⅳは不得意な方はそれだけで足切りになる可能性があるので、苦手意識を持っている人は追い込みのこの期間になくすようにしましょう。(そんなに簡単ではないですけどね)
参考までに2016年の2次公開模試の結果を記しておきます。よく「資格学校の模試の結果はあてにならない」という声も聞きますが、なんだかんだで受かる人は上位にいるものです。できれば上位1割以内(悪くても上位2割以内)を目標にしましょう。
2016年2次公開模試 | 219点(177位/2352人中) |
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事例Ⅰ | 47点(931位/2347人中) |
事例Ⅱ | 62点(74位/2344人中) |
事例Ⅲ | 50点(388位/2340人中) |
事例Ⅳ | 60点(429位/2317人中) |
最後にポイントをまとめておきます。試験まであと少しですが、1次試験と違い(事例Ⅳを除いて)学習量が全てではありません。
- 2次公開模試は上位2割以内を目標とする。
- 苦手科目はとにかくなくす(特に事例Ⅳ)
- 過去問もしっかり回したい(時間通り解くことに執着せず、答案を書くプロセスを自分なりに確立すること)
- 最後は「診断士資格への想い」が重要。1点勝負だと思い、少しでも点が取れるよう答案用紙に執念を。