書籍紹介

書評「習慣超大全」

 私は読書が趣味で、年間100冊以上読んでいます。(今年は30冊以上既に読んでいます。3ヶ月で30冊を目標にしていたのでしたが、1日及ばず4/1に達成しました。)なお、定期購読誌である「プレジデント」「ソトコト」といった雑誌を除いて、です。ただ、それだけ読んできた割には、あまり当ブログ上で読書感想文(書評)を書いていませんでした。

 なお、当ブログとは別に、読書感想文(書評)については「本シェルジュ」というサイトに3ヶ月に1回くらい寄稿しています。(私の投稿一覧はこちら)このサイトは中小企業診断士が持ち回りで投稿しているので、ビジネス本が圧倒的に多く、また私自身もビジネス本を読むことが多いので、とても心地よく書かせてもらっています。

 そんなわけで、私の習慣は「読書」なのですが、不思議なもので今回紹介するのは「習慣」に関する本なので若干の矛盾を感じなくありません(笑) ただ、「習慣」は読書に限らず多くの事柄にあてはまり、読んで納得するところの多い本でした。

2022年、習慣化が加速した。

 4月に入り、満開の桜がSNS上で見かけることが多くなりました。時が流れるのが早く感じます。そんな2022年、私は少しずつではありますが自身の変化を感じています。そのきっかけは「マイコーチとの契約」です。昨年末に契約をしたのですが、不思議なもので、実際にお金を払ってマイコーチをつけると「自分にコミット」するようになりました。その最たるものが「早起き」です。それまでも今でも在宅勤務が多いのですが、通勤時間がないことで、すっかり起きる時間は7時半過ぎ、ひどいときは8時過ぎというときもありました。

 が、この悪習慣、ピタッと止まりました。理由は先述の通り、マイコーチをつけたことです。マイコーチをつけ、スプレッドシートを共有することで日々の歩みをつけるようになりました。そうすると「何もしない日(書くことが何もない日)」というのがあるというのがすごく気になりだしました。しかし、1日は24時間。有限である以上、有意義に時間を過ごすためには夜更かしか早起きかの2択です。私の場合、(診断士資格の学習時もそうでしたが)早起きの習慣が自然と出来るようになりました。この「日々の歩み」の記録は今年に入ってから毎日続けています。

「習慣超大全」における「タイニーハビット」

 妙に前置きが長くなりましたが、今回紹介する本は『習慣超大全』です。習慣化に関する本は世の中にたくさんあります。「7つの習慣」はちょっと経路の違う本ですが、もう古今東西、習慣化に関わる書籍はたくさんあります。そんな中で「大全」を名乗るからには「習慣」というものの「正体」に触れなければなりません。(もっとも、原著のタイトルは「超大全」ではないのですが(笑))

 上のゲームに夢中になっている女性、ゲームは習慣?でしょうか。これだけでは判断できないのは言うまでもないですが、どちらにしても習慣といえば「食生活(栄養バランス)」「ダイエット」「睡眠の質」など何がしかの「向上を伴う変化」のことを一般的には指します。

 ところが、だれもがこうしたことに対して挫折を感じたことはないでしょうか。では、どのようにすればいい習慣が出来るでしょうか。「計画」でしょうか。「モチベーション」でしょうか。よく言われますね。「記録する」「数値化する」というのもあるかと思います。ところが、この本で書かれている結論は違いました。

習慣の正体。それは「小さな行動」

 この本の現著名「Tiny Habits」にあるように「小さな行動」こそが習慣の原動力であることを記載しています。まず、小さい習慣ならリスクを心配する必要がない。 その上、「人に知られることもない」「変化に向けた行動が始められる」「誰にもとやかく言われない」といいことづくめです。

 私はこの話を聞いて「エレファント・テクニック」と同じだな、と感じましたが、そのこともこの本には書いてありました。ちなみにエレファントテクニックとは「象を一口で食べる人はいない、必ず細かく切って食べるはず」というもので、物事を細かく分解(分類)することを指しますが、習慣化の行動も同じことで「小さな行動」が着眼点となります。

タイニー・ハビット(小さな行動)の構造

 というわけで、習慣化(物事の継続)は以下のような構造で示されています。

① アンカー(きっかけ)の瞬間
 既に習慣となっている日課(歯磨きなど)や何かが起こったとき(電話がかかってきたときなど)。このアンカーによって、「小さな行動をすること」を思い出す。

② 小さい行動
 身につけたいと思う新しい習慣を簡単にした行動。たった1本の歯をフロスする、腕立て伏せを2回だけ行う、といったこと。「アンカー」の直後に、この「小さい行動」を実践する。

③ 祝福
 ポジティブな感情を生み出す行動。たとえば「よくできた!」と自分に言う。「小さい行動」をとった直後に自分を「祝福」する: 

引用元:「習慣超大全」INTRODUCTIONより

 で、この文は本の「INTRODUCTION」に記載されており、「えっ、これで書評終わり?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、はい、終わりです。あとはこの原理の説明や「「モチベーション」では習慣化はできない」といったことの説明となります。詳しいことが知りたい方は本著をお読みください。納得感が増します。

 さあ、そうと決まったら始めましょう。新しい行動を。そして、それは小さな行動であることです。私の場合、このブログが中途半端であることから「毎日ツイッターで1つ投稿する」ことを自分に課して、これも同じように今年に入ってから継続しています。毎日ブログを書くのは大変なことですが、140字なら書けると思えましたし、今もなお続いています。(本投稿が今日のつぶやきの代替にもなります。)

 そして最後。自分を祝福しましょう。「よくできた!朝一にブログ投稿できた!」(おわり)