中小企業診断士

Webマーケティングを中小企業が取り組むべき理由(1)

インターネットがもたらしたもの

掲題のWebマーケティングについて、いくつか投稿したいと思います。今回が第1回目ということで、簡単にインターネットの歴史を振り返ってみたいと思います。といってもあまり昔にさかのぼる必要がなく、1995年にWindows95が発売されてから加速度的に広がったというのが最大のポイントとなります。(その前にはパソコン通信とかありましたが、、、懐かしい)
ただ、インターネットが変えたのは物販と広告だけ、という厳しい見方をする人もいます。確かにGoogleのみならず、FacebookやTwitterも収益源は広告ですし、Amazonや楽天もまた物販の手法がリアルからネットに変わっただけ、とも言えます。最近になってNetflixやSpotifyのようなサブスクリプション型の動画/音楽配信が出てきたため、「物販と広告だけ」という見方は極論かと思いますが、確かに「大きく変わったのは物販と広告」という言い方は成り立つと思います。

そうなってくると、中小企業(特に小売業)もまた、モノ自体の売り方や広告の仕方を変える必要性が出てきます。というより、出てきて久しいとさえ言えます。今までは一般的だった新聞の折込広告の場合、若い人を中心に新聞は読まれなくなった(というより購読されなくなった)ため、顧客にリーチするには他の手段を考える必要があります。新聞ではなくチラシ配布という手段もありますが、かかる費用とその効果の測定が難しい上に広告自体が単発なため、継続的に行うには体力勝負となってしまいます。



Webを活用して売り上げを上げよう

 さて、そうなるとインターネットを活用した販売/広告手法を考えなくてはなりません。それは知名度のある大企業よりもむしろ中小企業に求められられるものです。その理由は、

  •  大企業はもともと知名度が高く、その企業に関する情報が欲しい場合はサイトにアクセスすればよい。大企業側もWebサイト自体は構築している。従って、販売促進やきめ細やかな顧客対応をしない業種であれば、サイトの見え方が企業イメージと合ってさえいればよい。
  •  その一方で、中小企業はまず知名度がないため「どうやったら自分のサイトに来てもらえるか」というところを、サイト構築とともに考えなかければならず、さらに継続してサイトに来てもらうための施策が必要となります。

 というものです。そこで、Webサイトの構築・運営をどのように行うかですが、一般的に以下の手順となります。

  1.  Webサイトで行いたい目的あるいは目標の設定
  2.  Webサイトの構築(自ら構築しない場合もあります。例えば楽天市場やヤフーショッピングへの出店(物販)や食べログやHotPepperへの出稿(飲食店)など)
  3.  サイトへのアクセスを増やすための戦略策定と実行
  4.  目的・目標が達成されたかどうかの確認を行い、次の施策を検討する

業種によってやり方が異なるものの、従来行っていた「売りたい商品を作る」ということの他に「サイトの設計・運営」と「アクセスを増やすこと」の2つを新たに考える必要性があります。前者はWebデザイン(サイトの作成含む),後者がWebマーケティングと称されるものになります。私(設楽)はTechAcademy [テックアカデミー]というプログラミングスクールで両方について体系的に学んでおり、その方法を(スクールなどに比べ)平易でわかりやすい言葉を用いて発信していきたいと思います。そのため、技術的要素が多分に含まれるWebデザインは後回しにし、Webマーケティングについて次回以降説明していきます。

  1.  中小企業こそWebを通じた販売・広告が必要。単なる販売促進だけでなく、知名度の向上などの効果も期待できる。
  2.  Webサイトを自前で構築するかどうかは、目的次第。業種によっては自社で持たない方がいい場合もある。
  3.  単に1回構築すればいいわけでなく、運営の仕方やアクセス数を増やす取り組みが必要。