中小企業診断士

企業診断ニュース2月号に掲載されました。

企業診断ニュース2月号に寄稿しました。

掲題の通り、企業診断ニュース2月号に寄稿しました。企業診断ニュースは中小企業診断士以外の方は馴染みのないものかと思います。もともと機関誌で書店で購入するものではないということもあります。PDFが公開されているので、ぜひご一読ください。私は第3章を担当しています。

日本の製造業の未来とは

特集では、生産・技術の未来について書かせていただきました。誌面ではお伝え出来ないことも多くありましたので、ここに記載させていただきます。日本の製造業は長らく「モノありき」で考えられてきました。それはそうだと思います。家電で言えば、生活必需品(白物)から始まり、娯楽(ラジオ、テレビ)など、まずハードウェアがあり、日々の改良を積み重ねることで成長を遂げてきました。
ただ、戦後からそういった流れがあるため、なかなかパラダイムシフトが出来ていません。人間もそうですが、会社もまた「成功」「体験」は、時として思考停止につながってしまいます。私は仕事柄、多くの国の電化製品売り場を見ることが多いのですが、いまでも存在感があるのは「ゲーム」「テレビ」「高級カメラ」だけで、あとは日本製のものをみかけることはほとんどなくなりました。理由は2つあります。

  1.  主にハードウェアで成り立つ製品(白物家電が中心)については、日本のものは高品質ではあるのですが、その高品質が受け入れられるのは残念ながら自国だけです。「安く作る技術」もまた技術の一つではあるのですが、いかんせん、どの製品もそれが不得手なため、市場から姿を消していっています。
  2.  高品質・高価格なものが受け入れられる分野もあります。わかりやすいのはスマホとテレビでしょう。ただ、スマホは安いものと高いものが2極化しているため、高い方はiPhoneのような独自のエコシステム(アプリ)を持っている企業の独壇場です。残念ながら、Androidのなかで高いものを作ってもミドル以下の製品との差別化は出来ません。残りは画質がウリのテレビですが、TCL(中国)なども画質が着実に上がってきています。それでもまだ差はありますが、画質の一本足打法から抜け出すのは相当難しいと思います。

少々、話がネガティブな方向にいってしまいましたが、完成品(市販品)だけが製造業ではありません。日本の高品質は完成品としてではなく、部品として光り輝くものが数多くあります。カメラセンサーはその代表例ですが、細かい部品類は日本のものが数多く使われています。今後もその傾向は大きく変わらないでしょう。(絶対とは言えませんが)3Dプリンターも普及はしているものの、1つの試作を行うことと量産することとは別の話です。製造装置を含め、部品を作ることについて、日本の製造技術はまだまだ他国の追随を許しません。どれだけ高付加価値の部品を作っていくかが、日本の製造業のあり方だと思います。もちろん、それだけでは行き詰ってしまう可能性が高いため、その先を見据える必要があります。そしてその答えを近い将来、私たちは間近に見ることになるでしょう。