厚生労働省、東京都が相次いでテレワーク導入支援
昨日の投稿で、IT導入補助金については説明しました。今回は他の助成金について紹介させてください。
と書くと、補助金と助成金ってどう違うんだ?と思われる方もいらっしゃると思います。一言で言うと、補助金は(期間内に)応募して採択されたら支給されるもの、助成金は一定の条件を満たすことで必ず支給されるものになります。
また、補助金は主に経済産業省、助成金は主に厚生労働省が管轄しているという違いがあります。
いずれにしましても、コロナウイルス対策は緊急性が高いこともあり、短期間で締め切る助成金になります。また短期間で締め切るだけでなく、実行・支給申請の期間も短いです。
注意点はこれから説明しますが、当サイトではこうした支援情報を積極的に紹介していきます。インターネット上に多くの情報がありますので、これから対策を行う事業者様は感度高く情報収集を行うことを行っていただければと思います。(もちろん、インターネット上にある情報はすべて正しいわけではないので、収集した上で確認も必要です。)
では、まず厚生労働省の助成金ですが、詳細はこちらになります。簡単にまとめると以下の表になります。注意点としては、パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象外というところです。
名称 | 新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース |
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対象 | 新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主 |
実施期間 | 令和2年2月17日~5月31日 |
申請期間 | 交付申請:令和2年5月29日(金) 支給申請:令和2年7月15日(水) |
補助率 | 1/2(上限100万円) |
対象となる取り組み | ・テレワーク用通信機器の導入・運用 ・就業規則・労使協定等の作成・変更 ・労務管理担当者に対する研修 ・労働者に対する研修、周知・啓発 ・外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング |
主な要件 | ・助成対象の取組を行うこと ・テレワークを実施した労働者が1人以上いること |
次に、東京都の助成金はこちらになります。厚生労働省の助成金では対象外となっているパソコン、タブレットの購入費用も対象になります。
また注意点は、申請期間前に予算がなくなった場合は打ち切りの可能性があるということです。ですので、対象となる事業者様は申請を早めに行いましょう。
名称 | 事業継続緊急対策(テレワーク)助成金 |
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対象 | 常時雇用する労働者が2名以上999名以下で、都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等 |
実施期間 | 支給決定通知日以降、令和2年6月30日まで (※実施時期をさかのぼっての申請ができないので要注意) |
申請期間 | 令和2年5月12日(火)※締切日必着 |
補助率 | 全額(上限250万円) |
対象となる取り組み | ・機器等の購入費 ・機器の設置・設定費 ・保守委託等の業務委託料 ・導入機器等の導入時運用サポート費 ・機器のリース料 ・クラウドサービス等ツール利用料 |
主な要件 | ※東京都が実施する「2020TDM推進プロジェクト」への参加 (その他要件あるのでご確認願います。) |
こうしてみると、都の施策が手厚い(補助率、上限額など)ことがわかります。ただ、今回の措置があくまでもコロナウイルスの影響であることを考えると、「どれが自社のビジネスに適切か」という観点で導入にかかる期間(導入時期だけでなく申請時期、実施時期)を見極めたうえで申請すべきです。(要件を満たさなければ申請は通りませんので)
オンラインビデオ会議「Zoom」も無償提供(学校向け)
(※終了いたしました)
なおこうした公的な助成金もありますが、オンラインビデオ会議ツールとして名高い「Zoom」も学校向けに無料提供を開始しました。(※現在は終了しています)
特にこの3~4月は卒業・新入学のシーズンであり、小中高問わず大切なイベントであることはいうまでもありません。そうした中、人が集まれないというのは学生のみならず教職員や保護者にとっても大変苦しいものです。
また、もともとZoomには有償・無償がありますが、教職員と保護者をつなぐ場合は人数が多くなることも想定されます。そのため、こうした施策はぜひ有効活用していただければと思います。
今回のZoomの施策では1会議最大300名まで「時間制限なし」「回数制限なし」で利用可能なため、都内の学校の場合は1学年を対象とすた説明会を行うことも可能となっています。
また、こうした取り組みに慣れてない事業者様、あるいは先の保護者向け(一般家庭向け)といった施策はこれからも出てくる可能性があります。
私も見ていますが、厚生労働省の「テレワーク総合ポータルサイト」を常に確認しておくといいかと思います。
以上、駆け足になりましたが、以下のまとめをご参照ください。
- IT補助金だけでなく、助成金によるサポートもあります。
- こうした情報は、補助金・助成金を行う機関からだけでなく、ネット上に情報があるので感度高くしておきましょう。
- 東京都で事業を行う事業者は、都の助成金が使い勝手がいいです。(PCの導入費まで対象で、補助率/額も高いため)
- ただし、どの補助金,助成金を使うかは導入時期にあわせて検討が必要です。
- 公的支援だけでなく、Zoomのように民間でも無償提供されるものがあります。あわせて有効活用しましょう。
