もっと後と思っていたIT導入補助金(2020)が急遽開始
ものづくり補助金および小規模事業者持続化補助金については既に寄稿しましたが、IT導入補助金についてはもっと後になると思っていました。理由は事業者の申請よりも、先にまず対象となるIT導入支援事業者およびITツールの認定が必要だからです。
ですが、認定作業をなくして(つまり昨年度のITツールを利用することで)今回の応募開始となりました。詳細はこちらをご参照ください。
なお、今回の臨時公募については、コロナウイルスの影響が大きくでていることがわかります。
本公募は、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、同感染症が幅広い中小企業・小規模事業者等の経営及び生産活動に多大なる影響を与えることが懸念されることを鑑み、経済に与える影響を緩和するべく臨時対策として、公募を行うものです。申請にあたっては、本要領に加え交付規程をよく読み理解のうえ、申請・手続きを進めてください。
URLにもemergencyと記載されているように、緊急性の高い臨時施策であることであることが伺われます。こちらの対応に伴い、「電子申請のみ」とされていた制約は今回はありません。
ですが、次回以降は電子申請のみと宣言されてますので、この機会に「GビズID」ホームページよりIDを取得しておきましょう。
既に何度か紹介していますが、Youtubeの動画がコンパクトでわかりやすいので、こちらをご覧ください。
なお、今回の公募はあくまでも臨時であるため、次回以降はIT導入支援事業者およびITツールの登録申請、認定の後に公募開始となります。
今回のコロナウイルス騒動を機にテレワークの必要性はますます高まるものと思われます。申請に間に合いそうな事業者様は前向きな検討をお奨めします。
今回のIT導入補助金(2020)はいくつか注意点があり、申請前に確認が必要
公募要領を読むと、テレワークの導入を急ぐ事業者様をサポートしたいという意図が強く感じられます。実際、加点要素になります。
ただ、東京都の方でテレワーク導入に関する緊急助成金もあり、都内で事業を行っている方はこちらのほうを優先して検討することをお奨めします。また都外の事業者様には、厚生労働省が行っている助成金があります。

また、IT導入補助金については、A類型とB類型の2通りがあります。
A類型 | B類型 | |
補助金上限額(下限額) | 150万円(40万円) | 450万円(150万円) |
補助率 | 1/2 | 1/2 |
必要なソフトウェアのプロセス数 | 業務プロセスを必ず1つ以上含み、合計2プロセス以上必要 | 業務プロセスを必ず3つ以上含み、合計5プロセス以上必要 |
今回(3月)の対象/対象外 | 対象 | 対象外 |
ここで、「必要なプロセス数」という導入ITツールの考え方が複雑です。詳しくはベンダーまたは専門家に問い合わせください。
また今回採択されると、本年度中は改めて申請することができません。この点も注意が必要です。また、ものづくり補助金同様、過去3年以内に採択された事業者は減点措置の対象となります。
以上、駆け足になりましたが、まとめると以下のようになります。
- 今回の公募は臨時という扱いのため、ITツールは昨年度登録のものから選ぶこと
- 電子申請については、今回に限っては必須ではなくなった
- テレワーク導入に取り組む事業者には加点
- A類型のみ申請対象(より高額なB類型は対象外)
- 今回交付決定されると、次回以降(本年度は)申請不可
- 過去3年以内に交付を受けた事業者には減点措置
- テレワーク導入をこの機会に検討している事業者様は、厚生労働省や東京都の助成金も視野に入れるべき