中小企業診断士

Webマーケティングを中小企業が取り組むべき理由(2)

サイトの認知度を上げるには

前回の投稿から2週間が経過しました。今回もWebマーケティングについて述べたいと思います。前回はWebサイトの構築・運営の手順を以下のように述べました。

  1.  Webサイトで行いたい目的あるいは目標の設定
  2.  Webサイトの構築(自ら構築しない場合もあります。例えば楽天市場やヤフーショッピングへの出店(物販)や食べログやHotPepperへの出稿(飲食店)など)
  3.  サイトへのアクセスを増やすための戦略策定と実行
  4.  目的・目標が達成されたかどうかの確認を行い、次の施策を検討する

このうち、1がもっとも重要になりますが、その後、サイト構築し、そのサイトの認知度を上げる必要があります。そのための手法は主に「SEO」「広告」がありますが、今回は「広告」について説明します。

テレビのように一方的に番組を流すメディアであれば、「実際どのような顧客が視聴しているか」というのを正確に把握するのは難しいです。加えて、リビングの真ん中に置いてあるテレビの場合、家族みんなで見る場合(年齢の異なる複数の人間が存在)があり、広告のターゲット層は幅広く見る必要があります。(もっとも、テレビ広告の場合は売上向上以上に、企業の知名度向上という別の側面もありますが)

逆にいうと、インターネットの場合、

  •  たいていの場合、1人で画面を見ていると考えてよい。
  •  地域、デバイス(PC or スマホ)、年齢層など個別のターゲットを設定しやすい。
  •  広告費が少ないところから始められるので、広告に対する投資リスクが少ない。
  •  1回作ったものを更新することが比較的容易。

といった特性があります。逆に言うと、ターゲットに合わない顧客に見てもらっても、興味・関心を抱かないのでそのまま見過ごされてしまいます。それだけならまだしも、不要な問い合わせなどに応じることが発生してしまう事態が発生してしまっては本末転倒です。

話を本題に戻して「広告」ですが、広告にはいくつか種類がありますので、そちらを説明いたします。




広告の種類は主に4つ

 さて、インターネットを活用した広告には主に以下の4つがあります。

  1.  Googleの検索画面に出てくる広告
  2.  特定のサイト(Yahoo!)などの画面に出てくる広告
  3.  FacebookやTwitterといったSNSサイトに出てくる広告
  4.  メールマガジンなどに入ってくる広告

もちろんその他にもあるのですが、説明は省略します。今回はそれぞれの広告についてその違いを簡単に説明いたします。

  1.  Googleの検索画面に出てくる広告 ・・・
    インターネットを利用した広告として幅広く利用されています。少ない広告料金から始められるのでリスクが少ないのと、クリックされた時点で課金が発生するため、広告講丘も高いです。中小企業向けの広告としてお奨めです。
  2.  特定のサイト(Yahoo!)などの画面に出てくる広告 ・・・
    こちらもクリックされた時点で課金が発生しますが、バナーという形で画面に出るので、ある程度の知名度(企業または製品)があるものがより効果的です。小規模企業というよりは中堅企業向けの手法になるかと思います。
  3.  FacebookやTwitterといったSNSサイトに出てくる広告 ・・・
    Facebookの場合、膨大な個人情報を持っているため、ターゲット(見込み客)の選定が容易です。ただし、若年層はFacebookを使わない傾向があります。またTwitterの場合、拡散すれば情報が一気に広がるという特性があります。また1つの投稿で表現できることが限られている(140字以内)ということも考慮に入れる必要があります。
  4.  メールマガジンなどに入ってくる広告 ・・・
    こちらはWebサイトではなく、メールマガジンなどに入ってくる広告で、他の広告と違い、Push型の配信となります。中には「メールマガジンの全盛期は過ぎた」という人もいますが、サイトへの誘導手段としてはまだまだ有効な手法です。

説明は以上になりますが、広告を出す側(広告主)はどの広告を使うのが自社にとって効果的なのかを考える必要があります。またアクセス数を増やす方法として、先に述べた通り、広告以外にも「SEO対策」や「コンテンツマーケティング」などの手法があります。なぜ広告とそれ以外で区別するかというと、費用と(効果が出るまでの)時間の違いです。平たく言えば、広告を出すということは「お金で時間を買う」ということになります。ただ、SEO対策やコンテンツマーケティングは成果が出るまでに時間がかかるものの、成果が持続しやすいという特性があります。こちらについては次回説明します。

  •  広告 ・・・ 比較的すぐ効果が出やすい。手間もあまりかからない。
  •  SEO対策,コンテンツマーケティングなど ・・・ 効果が出るまで時間がかかる。手間もそれなりにかかる。

いずれにしても、インターネットを利用したWebマーケティングは中小企業にとって強い味方です。引き続き、Webマーケティングの特性や活用法などを紹介していきます。

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  1.  Webサイトを構築したらアクセス数を増やす取り組みが必要。その手法として「広告」が有用。低額から始められ、費用対効果も高い。
  2.  ただし、広告主はどの広告手法が最適なのかを、特性を理解した上で選択する必要がある。
  3.  広告以外にもアクセス数を増やす取り組みがあるが、時間がかかる。ただし、効果の持続性が高いので、別途検討する必要がある。